一般的なサイズで、初心者にもお勧めの60cm水槽でのネイチャーアクアリウム作成方法を紹介します。*現在部分公開中です。ただいまメンテナンスの項を執筆中です。


by ANI-1124
初心者の方の質問に多いのが「どんな水草が育てやすいでしょうか」という内容の質問です。
その答えは?
結論を言えば、§1で紹介した器具を使えば、大部分の水草は育成可能です。しかし、60cm水槽でネイチャーアクアリウムを作る際には、水草の性質を見極めたうえで選択をしなければいけません。ここでは、管理の面からでも初心者の方にお勧めの水草を中心に紹介します。また、有茎草で★マークを付けた水草は成長速度がほぼ同じなので、より育成しやすくなっています。
今回は有茎草のみの紹介ですが、前景草などもおいおい紹介します(ただいま編集中です)

◎我が家での設備
水槽:W600×D300×H360(mm)
照明:20W型直管蛍光灯×4本
底床素材:アクアソイル・アマゾニアもしくはマスターソイル+パワーサンドS
CO2:パレングラスを使用し、CO2グラスカウンターで3滴/秒

<凡例>
1通称名(ショップなどでも使われている表記です。複数あるものに関しても表記)
2学名(明確に判明しているものは二名法で表記、属名のみ判明しているものは属名の後にsp.を表記)
3成長速度(速い・普通・遅いで表記。トリミング後の成長速度も同様。)
4トリミング(ピンチカット)耐性(強い・弱いで表記)
5説明(レイアウトでの用い方など、個々の草が持つ性質について解説)

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1★ロタラロトンジフォリア
2Rotala rotundifolia
3普通
4強い
5代表的なロタラで昔から知られている種。2枚の葉を対生もしくは3~5枚の葉を輪生させる。色は橙色で、強光下では赤みを帯びることもある。また、匍匐(ほふく)する性質があるため、下葉を隠す中景にも使用可能。よく似ていて混同されやすいロタラインジカとは、葉の幅が若干違うが、注意してみないと分かりづらいので、なるべく混ざってしまわないようにしたいところだ。写真は水中葉。

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1★グリーンロタラ(ロタラsp.グリーン)
2Rotala rotundifolia
3普通
4強い
52枚の葉を対生させる、緑一色のロタラである。外見はロタラロトンジフォリアをそのまま緑色にした感じ。匍匐する性質が極めて強く、レイアウトでは主に中景に使用される。匍匐性の強さゆえに、購入したばかりの株を植栽して数日後にはお辞儀をするようにだらーんと垂れてきて水中根を出すので見苦しくなるが、その後は各節より脇芽を出してくる。写真は水上葉。ファームからも水上葉で入荷することが多い。

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1★ロタラインジカ
2Rotala rotundifolia
3普通
4強い
52枚の葉を対生させる、赤みが強くなるロタラである。キカシグサの学名(Rotala indica)が通称名となっているが、キカシグサとは別種。匍匐性は強くないので、長期間維持することで下葉の枯れが目立つので、後景に使用する。写真は水中葉。

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1★セイロンロタラ(ロタラsp.セイロン)
2Rotala rotundifolia
3普通
4強い
5茎が細く、2枚の葉を対生させる。グリーンロタラと性質が似ており、匍匐性が強いので中景~後景に使用できる。スリランカ原産の水草で、スリランカ便で入荷するが、近年では一般の水草ファームからも入荷しているようだ。葉裏が紫色なので、その群生はなんともいえない雰囲気を醸し出す。

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1ロタラワリッキー(リスノオ、リスノシッポ)
2Rotala wallichii
3速い
4強い
5針状の葉を輪生させる赤系のロタラ。昔から育成の難しい水草として紹介されており、現在ではソイル系底床の普及により育てやすくはなったものの、気難しい草であることに変わりはない。縦に伸びる性質が非常に強く、それゆえ、他の水草の陰になったりするとすぐにいじけてしまう。匍匐する性質はないので、後景に使用する。導入時は水上葉を植栽したほうがその後の展開が極めて速い。ただ、水上葉での流通は少ないのが残念なところ。写真は水中葉。

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1★ロタラナンシアン(ロタラナンセアン、ロタラスレンダーリーフ)
2Rotala nanjean
3速い
4強い
5細い葉を輪生させるロタラの仲間でマヤカと間違えられることがあるが、全くの別種。葉色は栄養状態により黄緑~橙色と変化する。ショップでは水中葉で販売されていることが多いが、入荷状態によっては新芽の展開にかなり時間がかかることもあるため、状態の良い個体を購入したい。植栽直後は匍匐するように伸びることもあるが、基本的には縦に伸びる性質が強いので、後景での使用が望ましい。写真は水上葉。水中葉は葉がより細くなり、ふさふさした感じになる。

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1ロタラsp.イサーン
2Rotala sp
3速い
4強い
5ロタラワリッキーを大型にしたような容姿の水草。性質もロタラワリッキーに酷似していて、匍匐性を持たない点や成長の速さは同じ。ただ、生育環境の幅の広さのみロタラワリッキーとは異なる。栄養状態によって色が白紫色~橙色と変化し、水中の養分濃度を知る手がかりにもなる。ロタラsp.イサーンと同タイプの水草にはロタラsp.ベトナム、ロタラsp.カンボジア、ミズスギナなどがあり、その容姿、性質はどれも似ている。


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1★グリーンマクランドラ(ロタラマクランドラグリーン)
2Rotala macrandra
3普通
4強い
5ロタラマクランドラの地域異変種で、葉の色が違うだけで葉形などはよく似ている。また、気難しい面があるロタラマクランドラとは対照的に本種は育成環境の幅が広いようだ。長期維持すると下葉が枯れて見苦しくなりやすいので、後景に使用すると良い。ナローリーフやラウンドリーフなどいくつかバリエーションが存在する。写真は水上葉。

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1★ニードルリーフルドウィジア
2Ludwigia arucuata
3普通
4強い
5葉の細かいルドウィジアで、ネイチャーアクアリウムにはよく使われるルドウィジア。下葉は落ちにくいので長期維持も可能だが、ロタラ類と比べると草体の老化が早く訪れるようだ。東南アジアのファームより水上葉で入荷するが、植栽直後はわずかな傷から黒くなって溶けることがある(ルドウィジア類全般にしばしば見受けられる症状)ので、運搬時、植栽時は丁寧に扱う。なるべくショップでキープされた水中葉を購入するのが望ましい。中景から後景にかけて幅広く使用できる。写真は水中葉。

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1★ルドウィジア ブレビペス
2Ludwigia brevipes
3普通
4強い
5ニードルリーフルドウィジアをそのまま大きくした容姿のルドウィジア。以前は比較的珍しい水草だったが、今では入手しやすくなった。中景から後景にかけて幅広く使用できる。ニードルリーフルドウィジアは条件が揃うと真っ赤にそまるが、本種は真っ赤になることはあまりないようで、橙色をしていることが多い。

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1★ルドウィジアオバリス(ミズユキノシタ)
2Ludwigia ovaris
3普通
4強い
5ルドウィジアでは珍しく葉を互生させる。日本産の水草で、湿地等に自生するが分布は局所的。光量が強いとかなり赤みを帯びる。かなり丈夫な水草で、幅広い環境で育成が可能。ただ、暑さに弱いので、夏場の温度管理には注意。

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1ミリオフィラムマトグロッセンセ(グリーン)
2Myriphyllum matogrossense
3速い
4強い
5気難しい種類が多いミリオフィラムの中でも本種は育成しやすい種類である。成長速度は速いと記したが本種は例外的にピンチカットを繰り返すことにより成長が遅くなる。また、ミリオフィラムの中では珍しく匍匐性を持つため、中景から後景にかけての使用がオススメ。

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1ミリオフィラムエラチノイデス
2Myriophillum elatinoides
3速い
4弱い
5入手しやすい水草だが、ネイチャーアクアリウムでの使用例は見ない。筆者もレイアウトに使用しては見たものの、トリミングに弱い面を見せ、長期維持は難しい印象を受けた。ただ、差し戻しによる管理を定期的に行えば長期維持も可能なので、レイアウトの構図によっては使える水草と言えよう。
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# by ANI-1124 | 2010-08-31 19:05 | §2 初心者向けの水草を知ろう